2025年、国民的グループ「嵐」は、これが最後となる紅白出場を果たすのか、その動向に多くの注目が集まっています。2026年春をもって活動を終了することが既に発表されており、2025年12月31日の第76回NHK紅白歌合戦が、彼らにとってグループとして出場可能な最後の機会となりました。
しかし、2025年11月14日に発表された出場の紅白 リストに無しという結果は、多くのファンに衝撃を与えました。
ただ、これで全てが決まったわけではありません。NHKは会見で「交渉継続」中であると異例の公言をしました。この背景には、約4年10カ月ぶりに活動を再開する大野智さんのコンディションの問題や、グループの品質を厳しく管理する松本潤さんが難色を示しているという、複雑な内部事情が報じられています。
先日11月3日に開催されたファンクラブ限定の生配信は、5人揃った姿を見せる重要な第一歩となりました。とはいえ、櫻井翔さんや相葉雅紀さんらメンバーの活発な個人活動、そして新体制である「株式会社嵐」としての意思決定など、調整すべき課題は山積みです。
果たして、嵐は「特別企画枠」などでの出場を果たすのでしょうか。この記事では、嵐の紅白出場に関する最新情報を分析し、考えうる3つの出演シナリオを徹底的に考察します。
この記事でわかること
- 11月14日の発表で嵐の名前がなかった本当の理由
- NHKが「交渉継続」と公言する背景と「特別企画枠」の可能性
- 出場を阻む「大野智のコンディション」「松本潤の難色」という2つの障壁
- 「完全不出場」から「サプライズ生歌唱」まで、考えられる3つの出演シナリオ
2025年「紅白」嵐は出るか?の公式回答
- 11/14の紅白 リストに無し
- NHK「交渉継続」発言の真意
- 最後の紅白は「特別企画枠」か
- 11月3日 生配信が試金石
11/14の紅白 リストに無し
2025年11月14日、NHKは『第76回NHK紅白歌合戦』の出場歌手を正式に発表しました。
紅組20組、白組17組の合計37組が発表され、初出場組や常連組の名前が並びました。STARTO ENTERTAINMENTからは、King & Prince(3年ぶり6回目)とNumber_i(2年連続2回目)の2組の出場が決定しています。
しかし、日本中が注目したそのリストに、「嵐」の名前はありませんでした。
2026年春に活動を終了すると発表している嵐にとって、2025年がグループとして出場できる最後の紅白となります。それだけに、この時点での「リストに無し」という事実は、多くのファンやメディア関係者にとって非常に重いものでした。
ただ、この発表は「嵐が落選した」ということを意味するわけではありません。この事実は、あくまで「11月14日の正規の出場者発表日までに、出場に関する交渉が完了しなかった」という現状を示すものなのです。
NHK「交渉継続」発言の真意
11月14日の発表会見で、報道陣から「単刀直入に、今年嵐は出るんでしょうか?」という核心を突く質問が出ました。
この質問に対し、NHKの制作統括・篠原伸介氏は、非常に慎重な言葉で回答しました。その回答の要点は「大変注目の大きい方」と認識を示した上で、「現時点で決まっているのは、きょう発表させていただいた通り」とリストの事実を認め、しかし最も重要な点として「期待値の高いアーティストには、引き続き継続的に交渉させていただく」と明言したのです。
これは、紅白の発表会見においては極めて異例の発言です。
もし出場が完全に無い(交渉決裂)のであれば、「本日発表させていただいた通りです」とだけ答えれば済みます。あえて「継続的に交渉させていただく」という言葉を使ったのは、以下の3つの事実を公に認めたことに他なりません。
- NHKは嵐に対して、既に出演オファーを出していること。
- 嵐側からは、まだ最終的な「イエス」の返事をもらえていないこと。
- NHKは嵐のために、正規の出場枠とは別の「枠」を確保し、その返事を待ち続けていること。
つまり、11月14日の発表は「落選」ではなく、「交渉未完了」あるいは「保留」というのが正確な実態です。特に2025年はNHK放送100周年を締めくくる記念の年であり、番組テーマ「つなぐ、つながる、大みそか。」を体現する最大の目玉として、NHKは嵐の出演を是が非でも実現したいと考えているのです。
最後の紅白は「特別企画枠」か
NHKが「交渉継続」を公言し、正規のリスト発表に間に合わなくてもなお嵐の出場を待つ姿勢を見せていること。これは、嵐が「特別企画枠」という形での出場を交渉している可能性が極めて高いことを示しています。
紅白歌合戦における「特別企画枠」とは、通常の紅白の勝敗とは関係ない、その年の象徴的なアーティストや企画のために設けられる特別な出演枠です。
NHKがここまで嵐に対して特別な対応をする背景には、両者の間に築かれてきた長年の深い関係性があります。
嵐は2009年に初出場して以来、2010年から2014年にかけては**史上初となる「5年連続での白組司会」**という偉業を成し遂げました。これは、嵐が単なる出場歌手ではなく、紅白という番組自体の「顔」であったことを意味します。
その後も、相葉雅紀さん、二宮和也さん、櫻井翔さんがそれぞれ単独で白組司会を務め、グループ活動休止前最後のパフォーマンスの場も2020年の紅白でした。さらに、東京オリンピック・パラリンピック放送のスペシャルナビゲーターを務めるなど、嵐はNHKにとって「10年間番組を支えてきた最大の功労者」とも言える存在です。
この強固な信頼関係があるからこそ、NHKは嵐の内部事情(後述する大野さんのコンディションなど)を深く理解し、通常のアーティストには提示しないような特別な配慮(例:出演形態の調整、事前収録の検討など)を含めた「交渉」を続けていると考えられます。
11月3日 生配信が試金石
嵐の紅白出場を占う上で、極めて重要なイベントが2025年11月3日(デビュー記念日)に実施されました。ファンクラブ会員限定の生配信『生配信だヨ嵐会 2025』です。
このイベントの最大の意義は、2020年12月31日の活動休止以来、約4年10カ月ぶりに大野智さんを含むメンバー5人全員が「生」で揃った点にあります。
活動休止中だった大野さんがファンの前に姿を見せるのは、これが最初です。報道によれば、この生配信は、久しぶりの表舞台となる大野さんへの配慮から、事前にファンから質問を募集し、精査した上で進行する形が取られたとされています。
この生配信は、全国民が注目する高圧的な紅白の生放送とは対照的な、ファンクラブ会員だけが見られる、管理された「安全な」環境で実施されました。
これは、大野さんの現在の状態や、5人での活動の感触を確かめるための「テストフライト」あるいは「リハビリテーション」としての側面が強かったと分析できます。
この11月3日の生配信が無事に成功裏に終わったことは、5人が公の場へ復帰するための第一歩をクリアしたことを意味します。そして、よりプレッシャーの大きい外部の仕事、すなわち「紅白歌合戦」へと進むための前提条件が整ったとも言えるのです。
「紅白」嵐は出るか?内部障壁
- 大野智 コンディションが最大の鍵
- 松本潤 難色の理由と品質基準
- 新体制「株式会社嵐」の意思決定
- メンバー 個人活動とスケジュール
- 3つの出演シナリオを徹底分析
大野智 コンディションが最大の鍵
NHKが「特別企画枠」を用意してまで嵐の出演を熱望しているにもかかわらず、なぜ11月14日の時点で結論が出なかったのでしょうか。その理由は、NHK側の条件ではなく、嵐の「内部」に存在する、極めて繊細な障壁にあると報じられています。
第1の障壁は、リーダー・大野智さんのコンディションです。
前述の通り、大野さんは11月3日の生配信で約5年ぶりにファンの前に登場しました。また、グループの新会社「株式会社嵐」への参画に加え、「個人としてもSTARTO ENTERTAINMENTと契約を結んだ」と報じられています。これは、限定的であれ芸能活動に復帰するというプロとしての意思表示であり、長年の「引退説」を払拭する重要な動きでした。
しかし、そのコンディションは、まだ国民的な生放送番組でのパフォーマンスに耐えうるレベルには達していない可能性が指摘されています。
一部報道によれば、大野さんは現在も「精神のリハビリ中」であり、体力づくりなどもまだ本格化しておらず、「生放送の紅白でパフォーマンスを披露できるような状態には至っていない」とされています。
ここで、「トークでの出演(Appearing)」と「歌唱パフォーマンス(Performing)」の間には決定的な違いがある点を理解する必要があります。
11月3日の生配信は、あくまでクローズドな環境での「トークイベント」でした。これに対し、紅白歌合戦は、日本で最も注目度が高く、高圧的な「ライブパフォーマンス」の場です。
もし大野さんの現在のコンディションが「トークは可能だが、生放送での歌唱は困難」という状態であるならば、NHK側が期待する「5人揃っての生歌唱」というオファーと、嵐側が「現在可能であること」の間に、深刻なギャップが存在することになります。
NHKの「交渉継続」とは、このギャップを埋めるための出演形態(例:トークのみ、VTR出演)を模索する交渉であると同時に、12月31日までに大野さんのコンディションが回復することを待っている状態であるとも考えられます。
松本潤 難色の理由と品質基準
第2の障壁は、嵐のコンサート演出の全てを手掛け、グループ内で「屈指のプロ意識の高さ」で知られる松本潤さんの存在です。
報道によれば、松本潤さんは、今年の紅白歌合戦への出場に対して「難色を示している」とされています。
誤解してはならないのは、松本さんが紅白歌合戦という番組自体を否定しているわけでは決してない、という点です。彼の懸念は、ただ一点、リーダーである大野智さんのコンディションに向けられていると報じられています。
松本さんは、「リーダー(大野)が心身面での安定感を取り戻すことが最優先」であると考えているとされます。ブランクが長く、リハビリ中である大野さんの現状を深く理解した上で、グループとして「嵐」の名にふさわしい完璧なパフォーマンスを披露するには、「大みそかまでに間に合わない」というプロフェッショナルとしての冷静な見解を持っているというのです。
松本さんにとって、嵐の「最後の紅白」になるかもしれない舞台で、準備不足や妥協の見える「半端な」パフォーマンスを披露することは、許容しがたいことでしょう。それは25年間かけて築き上げてきた嵐のブランドを毀損することであり、何よりも心身の安定を最優先すべき大野さんを、過度なプレッシャーに晒すことにもなります。
このため、松本さんは「クオリティの守護者」として、そして「リーダーの擁護者」として、安易な出演承諾に対して「待った」をかけている状態であると分析できます。
NHKの「交渉継続」の裏で、実際には嵐の「内部での交渉」が行われているのです。NHKは、この「大野さんのコンディション」という絶対条件と、「松本さんの承認」という最後の砦がクリアされるのを、ただ待つことしかできない状況と言えます。
新体制「株式会社嵐」の意思決定
現在の嵐の活動を理解する上で、彼らのビジネス構造の変化も無視できません。
2024年4月10日、メンバー5人は連名で新会社「株式会社嵐」の設立を発表しました。「これまで以上に主体性をもち、主体的に判断をし、主体的に行動したい」という強い意志の表れです。
しかし、その体制は単純な「独立」ではありません。株式会社嵐は、旧ジャニーズ事務所の業務を引き継ぐ「STARTO ENTERTAINMENT」と、「グループエージェント契約」を締結しました。
この体制が交渉を複雑にしている可能性があります。
第一に、メンバー個々の契約形態が統一されていない点です。二宮和也さんは2023年10月に、松本潤さんは2024年5月に、それぞれ独立して個人の事務所を設立しています。一方で、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、そして前述の大野智さんは、個人としてもSTARTO社と契約していると推定されます。
紅白歌合戦のような「グループとしての仕事」は、STARTO社がエージェントとして窓口となり、「株式会社嵐」が契約主体として交渉を行います。しかし、「株式会社嵐」の意思決定は、その取締役である5人のメンバー(独立した二宮さん、松本さんを含む)の総意によってなされる必要があります。
この複雑な権利関係、スケジュール調整、そして報酬の分配といったビジネス面でのハードルが、外部からのオファーに対して即座に「イエス」と返答することを難しくしている要因の一つである可能性も否定できません。
メンバー 個人活動とスケジュール
嵐の紅白出場を検討する上で、各メンバーの活発な個人活動と、それに伴う物理的なスケジュールも考慮に入れる必要があります。
5人全員が、それぞれの分野で重要な役割を担っており、特に年末は多忙を極めます。
櫻井翔さん
日本テレビ系『news zero』のキャスターを継続するほか、同局の選挙特番やスポーツ番組の「顔」でもあります。特に、2025年11月29日に放送される日本テレビ系・冬の大型音楽特番『ベストアーティスト 2025』では、記念すべき25回目の放送の総合司会を務めます。これは紅白歌合戦のライバル局における最重要番組であり、紅白のリハーサルが本格化する時期と重なります。
相葉雅紀さん
『相葉マナブ』(テレビ朝日系)や『嗚呼!!みんなの動物園』(日本テレビ系)など、長年の地上波レギュラー番組の司会を継続して担当しています。
二宮和也さん
独立し、個人事務所のCEOとして活動しています。2025年には主演映画『8番出口』も公開され、経営者としての側面も持っています。
松本潤さん
同じく独立し、個人事務所を設立。前述の通り、嵐のグループ活動におけるクオリティ・コントロール、特に紅白出場に関する内部調整において重要な役割を担っていると報じられています。
大野智さん
11月3日に復帰を果たしましたが、報道の通り「リハビリ中」であれば、年末の過密スケジュールに対応できるかは慎重な判断が必要です。
このように、紅白出場の交渉は、単に5人の意思が揃うか否かだけでなく、独立した2人のCEO、ライバル局の大型特番MC、地上波レギュラーを持つMC、そしてリハビリ中のメンバーという、全員の利害と物理的なスケジュールを調整するという、極めて高度なマネジメントが求められるのです。
以下に、現在のメンバーの体制と活動状況を表にまとめます。
| メンバー | 2025年の契約ステータス(報道に基づく) | 2025年の主な個人活動(嵐の活動以外) |
| 櫻井 翔 | 株式会社嵐 (グループ)+ 個人 (STARTO所属と推定) | 『news zero』キャスター 『ベストアーティスト 2025』総合司会 ドラマ『笑うマトリョーシカ』主演 |
| 相葉 雅紀 | 株式会社嵐 (グループ)+ 個人 (STARTO所属と推定) | 『相葉マナブ』MC 『嗚呼!!みんなの動物園』MC |
| 二宮 和也 | 株式会社嵐 (グループ)+ 独立 (個人事務所) | 独立後初主演映画『8番出口』 個人事務所の運営 |
| 松本 潤 | 株式会社嵐 (グループ)+ 独立 (個人事務所) | (紅白に関する内部調整が報じられる) |
| 大野 智 | 株式会社嵐 (グループ)+ 個人 (STARTOと契約) | 11/3 FC限定生配信に出演 (「精神のリハビリ中」との報道) |
3つの出演シナリオを徹底分析
以上のすべての情報を総合し、2025年12月31日に嵐の紅白出場がどのような形で実現(あるいは、実現しない)可能性があるのか、3つの現実的なシナリオを分析します。
1. シナリオA:完全不出場
可能性: 低い
これは、最終的に交渉が決裂し、嵐が一切紅白に関わらないというシナリオです。
この可能性が低いと考える理由は、NHK側が「交渉継続」と公の場で発言してまで出演を熱望していること、嵐とNHKの長年の強固な関係性、そして何より嵐にとってこれが「最後の紅白」であるという重みです。ファンや市場に対して何の説明もなく、接触もなしに終わるという選択は、両者にとって考えにくいと言えます。
2. シナリオB:「特別企画」枠での出演(パフォーマンス無し)
可能性: 高い
これは、全ての障壁をクリアする、最も現実的な妥協案と言えるシナリオです。
大野さんのコンディションと、松本さんの品質基準に最大限配慮し、リスクの高い「生パフォーマンス」は行わないという選択です。
具体的には、**「5人揃ってのスタジオ生出演(司会者とのトークのみ)+過去のライブ映像やMVで構成されたVTR特別メドレー」**という形が考えられます。11月3日の生配信が無事に成功したことで、少なくとも「トークでの生出演」のハードルはクリアできている可能性が高く、NHKにとっても嵐の5人が揃う姿を放送できるメリットは計り知れません。
3. シナリオC:「特別企画」枠での出演(サプライズ生歌唱)
可能性: 不明(中)
これはNHKが最も望み、ファンが最も期待する「目玉」のシナリオです。
このシナリオが成立するには、11月3日の生配信の成功を受け、その後の数週間で大野さんのコンディションが劇的に改善し、リハーサルも万全に行え、最終的に松本潤さんが「これなら嵐として完璧なものを見せられる」とGoサインを出す必要があります。
もし実現する場合、それは11月14日のような事前告知ではなく、番組放送当日にサプライズとして発表され、感謝を込めて1曲(例えば「A・RA・SHI」や「感謝カンゲキ雨嵐」など)を披露する形が予想されます。現状では可能性は不明ですが、ゼロではありません。
結論:「紅白」嵐 出るかの最終回答
嵐の2025年紅白出場に関して、この記事で分析してきた重要なポイントを以下にまとめます。
- 2025年11月14日の発表で嵐の名前がなかった
- これは「落選」ではなく「交渉未完了」を意味する
- NHKは「交渉継続」を公言し、嵐の返事を待っている状態
- 嵐は「特別企画枠」での出場を交渉中と見られる
- 背景にはNHK放送100周年と嵐の長年の功績がある
- 2026年春の活動終了を前に、今年が「最後の紅白」となる
- 出場可否の最大の鍵は嵐の内部事情にある
- 第1の障壁は「大野智のコンディション」
- 大野さんは「精神のリハビリ中」と報じられている
- 「トーク」は可能でも「生歌唱」は困難な可能性がある
- 第2の障壁は「松本潤の品質承認(難色)」
- 松本さんは大野さんの心身を最優先し、中途半端な出演を懸念
- 11月3日の5人揃っての生配信は、復帰の第一歩として成功
- 新体制「株式会社嵐」とメンバーのハイブリッド契約が交渉を複雑化
- 櫻井翔さんの『ベストアーティスト』司会など、個人の多忙なスケジュールも課題
- 最も可能性が高いシナリオは「特別企画枠でのトーク出演+VTR」
- サプライズ生歌唱のシナリオは、大野さんの回復と松本さんのGoサイン次第
- 最終的な決定は、嵐の内部交渉(大野・松本)の結果にかかっている
